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公開日:
2019.10.01
更新日:
2022.07.05

英語の接尾語|ステップアップ10選!大人は語源で効率的に語彙増強

英単語を語源で覚えることは、丸暗記が苦手な大人の脳にやさしい英単語の覚え方だ。これは第二言語習得研究と脳科学(神経科学)研究で証明されている。詳細は「英語の語源|初心者が最初に覚えるべき10の語根と10の接頭語・接尾語」でご紹介しているので参考にして頂きたい。

このコラムでは、上記のコラムで語源の基礎をご理解して頂いた方向けに、ステップアップのための重要な「接尾語(接尾辞)」を掘り下げる。

1. 英語の語源とは? (復習)

英単語は「接頭語」「語根」「接尾語」の3つのパーツから構成されている。それら3つのパーツの総称が「語源」だ。

英単語の根幹の意味を成す「語根」は、もともとラテン語やギリシャ語などから派生してきた。その「語根」の前後に、「接頭語」と「接尾語」と言われるパーツが付いて、様々な単語が生まれたのだ。

なお、「語根」は「語幹」、「接頭語」は「接頭辞」、「接尾語」は「接尾辞」とも呼ばれる。

2. 英語の接尾語|初心者が最初に覚えるべき最重要語源5選(復習)

「接尾語」は、「語根」の後に付き、補足的な意味を加える役割を担う部分だ。単語の品詞を決める役割も担う。まずは、「英語の語源|初心者が最初に覚えるべき10の語根と10の接頭語・接尾語」で既に紹介した、最重要接尾語5選を再度確認する。

なお、この5選の単語例は上記のコラムで確認して頂きたい。この5つの接尾語で83の重要語(派生語含む・重複除く)が覚えられる。

2.1. 接尾語「-able」= able(〜できる)

接尾語の「-able」は、「〜できる(able)」という意味を表す形容詞接尾語。

「capable」は、「つかむ(take)」を意味する語根である「cap」に「-able」が結合して「つかむことができる → 能力がある」という意味になった。

英語の語源:capable

⇨ capability /kèipəbíləti/ (cabable + -ity[名詞接尾語:こと]) → (名) 能力
⇨ incapable /inkéipəbl/ (in-[接頭語:否定]+ cabable) → (形) 能力がない

2.2. 接尾語「-ful」= full(〜に満ちた)

接尾語の「-ful」は、「〜に満ちた(full)」という意味を表す形容詞接尾語。

「careful」は、「care(注意)」を意味する単語に「-ful」が結合して「注意に満ちた → 注意深い」という意味になった。

英語の語源:careful

⇨ carefully /kέərfəli/ (careful + -ly[副詞接尾語:〜のように]) → (副) 注意深く
⇨ careless /kέərləs/ (care + -less[形容詞接尾語:〜がない]) → (形) 不注意な

2.3. 接尾語「-al」= 形容詞接尾語(〜に関する)

接尾語の「-al」は、「〜に関する」という意味を表す形容詞接尾語。

「manual」は、「手(hand)」を意味する語根である「manu」に「-al」が結合して「手に関する → 手の」という意味になった。

英語の語源:manual

2.4. 接尾語「-fy」=(〜化する)

接尾語の「-fy」は、「〜化する」という意味を表す動詞接尾語。

「justify」は、「正義(right)」を意味する語根である「just」に「-fy」が結合して「正義化する → 正当化する」という意味になった。

英語の語源:justify

2.5. 接尾語「-ate」=(〜にする)

接尾語の「-ate」は、「〜にする」という意味を表す動詞接尾語。

「renovate」は、「再び(again)」を意味する接頭語である「re-」と「新しい(new)」を意味する語根である「nov」に「-ate」が結合して「再び新しくする → 修理する」という意味になった。

英語の語源:renovate

⇨ renovation /rènəvéiʃən/(renovate + -ion[名詞接尾辞:こと])→ (名) 修復、刷新

3. 英語の接尾語|ステップアップ重要語源10選

上記最重要接頭語5選の次に重要な13のステップアップ接頭語を、重要単語例とともに紹介する。なお、13の接頭語と188(派生語含む。重複除く。)の重要単語を紹介する。

3.1. 接尾語「-less」=(〜がない)

接尾語の「-less」は、「〜がない」という意味を表す形容詞接尾語。

「helpless」は、「助ける」を意味する単語の「help」に「-less(〜がない)」が結合して「助けがない → 無力な」という意味になった。

英語の語源:helpless

⇨ helpful /hélpfl/(help + -ful[形容詞接尾辞:〜に満ちた])→ (形) 役立つ

上記「helpless」以外の、接尾語「-less」を含む最重要語をご紹介する。重要な派生語も記載したのでまとめて覚えると効率的だ。

priceless /práislis/

price[単語:値段]+ -less[形容詞接尾辞:〜がない]
→ 値段がつけられない → (形) きわめて貴重な

careless /kέərləs/

care[単語:注意]+ -less[形容詞接尾辞:〜がない]
→ 注意がない → (形) 不注意な
⇨ careful /kέərfl/ care + -ful[形容詞接尾辞:〜に満ちた])→ (形) 注意深い

shameless /ʃéimlis/

shame[単語:恥]+ -less[形容詞接尾辞:〜がない]
→ 恥がない → (形) 恥知らずな
⇨ shameful /ʃéimfl/ shame + -ful[形容詞接尾辞:〜に満ちた])→ (形) 恥ずべき

merciless /mə́ːrsiləs/

merci = mercy[単語:慈悲]+ -less[形容詞接尾辞:〜がない]
→ 慈悲がない → (形) 無慈悲な
⇨ merciful /mə́ːrsifl/ mercy + -ful[形容詞接尾辞:〜に満ちた])→ (形) 慈悲深い

reckless /rékləs/

reck[単語:気に掛ける]+ -less[形容詞接尾辞:〜がない]
→ 気に掛けない → (形) 向こう見ずな

thoughtless /θɔ́ːtlis/

thought[単語:考え]+ -less[形容詞接尾辞:〜がない]
→ 考えがない → (形) 不注意な
⇨ thoughtful /θɔ́ːtfl/ thought + -ful[形容詞接尾辞:〜に満ちた])→ (形) 思慮深い

effortless /éfərtlis/

e- (= ex-)[接頭語:外に]+ fort[語根:強い]+ -less[形容詞接尾辞:〜がない]
→ 強さを外に出さない → (形) 努力を要しない
⇨ effort /éfərt/ 強さを外に出す → (名) 努力

fruitless /frúːtlis/

fruit[単語:果実]+ -less[形容詞接尾辞:〜がない]
→ 果実がない → (形) 無益な
⇨ fruitful /frúːtfl/ fruit + -ful[形容詞接尾辞:〜に満ちた])→ (形) 豊かな

graceless /gréisləs/

grace[単語:優雅さ]+ -less[形容詞接尾辞:〜がない]
→ 優雅さがない → (形) 不作法な
⇨ graceful /gréisfl/ grace + -ful[形容詞接尾辞:〜に満ちた])→ (形) 優雅な

3.2. 接尾語「-ous」=(〜に満ちている)

接尾語の「-ous」は、「〜に満ちている」という意味を表す形容詞接尾語。

「curious」は、「care(注意する)」を意味する語根の「curi = cure」に「-ous(〜に満ちている)」が結合して「注意に満ちた → 好奇心の強い」という意味になった。

英語の語源:curious

⇨ curiosity /kjùəriɑ́səti/(curious + -ity[名詞接尾辞:こと])→ (名) 好奇心

obvious /ɑ́bviəs/

ob-[接頭語:前に]+ vi[語根:道]+ -ous[形容詞接尾辞:〜に満ちている]
→ 前の道に満ちている → (形) 明らかな
⇨ obviously /ɑ́bviəsli/(obvious + -ly[副詞接尾辞:〜に])→ (副) 明らかに

previous /príːviəs/

pre-[接頭語:前に]+ vi[語根:道]+ -ous[形容詞接尾辞:〜に満ちている]
→ 前の道に満ちている → (形) 前の、以前の
⇨ previously /príːviəsli/(previous + -ly[副詞接尾辞:〜に])→ (副) 前もって

suspicious /səspíʃəs/

sus- = sub-[接頭語:〜の下]+ spic = spect[語根:見る]+ -ous[形容詞接尾辞:〜に満ちている]
→ 下から見ること(疑い)に満ちている → (形) 疑わしい

adventurous /ədvéntʃərəs/

ad-[接頭語:〜へ]+ vent[語根:来る]+ -ure[名詞接尾辞:こと]+ -ous[形容詞接尾辞:〜に満ちている]
→ 〜に来ること(冒険)に満ちている → (形) 冒険心のある

glorious /glɔ́ːriəs/

glory[単語:栄光]+ -ous[形容詞接尾辞:〜に満ちている]
→ 栄光に満ちている → (形) 名誉となる

spacious /spéiʃəs/

space[単語:場所]+ -ous[形容詞接尾辞:〜に満ちている]
→ 場所に満ちている → (形) 広々とした

3.3. 接尾語「-ic」=(〜的)

接尾語の「-ic」は、「〜的」という意味を表す形容詞接尾語。

「graphic」は、「write(書く)」を意味する語根の「graph」に「-ic(〜的)」が結合して「書いたもの的 → 写実的な」という意味になった。

英語の語源:graphic

academic /æ̀kədémik/

academy[単語:学術団体]+ -ic[形容詞接尾辞:〜的]
→ 学術団体的 → (形) 学問の

athletic /æθlétik/

athlete[単語:運動選手]+ -ic[形容詞接尾辞:〜的]
→ 運動選手的 → (形) 運動競技(選手)の

automatic /ɔ̀ːtəmǽtik/

auto-[接頭語:自分]+ mat = mot[語根:動く]+ -ic[形容詞接尾辞:〜的]
→ 自分で動く的な → (形) 自動的な
⇨ automatically /ɔ̀ːtəmǽtikəli/(automatic + -ly[副詞接尾辞:〜に])→ (副) 自動的に

economic /èkənɑ́mik/

economy[単語:経済]+ -ic[形容詞接尾辞:〜的]
→ 経済的 → (形) 経済の
⇨ economical /èkənɑ́mikəl/(economy + -ical[形容詞接尾辞:〜に関する])→ (形) 経済的な
⇨ economically /ìːkənɑ́mikəli /(economical + -ly[副詞接尾辞:〜に])→ (副) 経経済的に

fantastic /fæntǽstik/

fantasy[単語:想像]+ -ic[形容詞接尾辞:〜的]
→ 想像的 → (形) 素晴らしい

historic /histɔ́(ː)rik/

history[単語:歴史]+ -ic[形容詞接尾辞:〜的]
→ 歴史的 → (形) 歴史上重要な
⇨ historical /histɔ́(ː)rikəl/(history + -ical[形容詞接尾辞:〜に関する])→ (形) 歴史の

mechanic /məkǽnik/

machine[単語:機械]+ -ic[接尾辞:〜的]
→ 機械的 → (名) 機械工
⇨ mechanical /məkǽnikəl/(machine + -ical[形容詞接尾辞:〜に関する])→ (形) 機械の

photographic /òutəgrǽfik/

photo[語根:光]+ graph[語根:書く]+ -ic[形容詞接尾辞:〜的]
→ 光で書いたもの的 → (形) 写真の

3.4. 接尾語「-ical」=(〜に関する)

接尾語の「-ical」は、「〜に関する」という意味を表す形容詞接尾語。

「logical」は、「speak(話す)」を意味する語根の「log」に「-ical(〜に関する)」が結合して「話すことに関する → 言語に関する → 論理的な」という意味になった。

英語の語源:logical

biological /bàiəlɑ́dʒikl/

bio-[接頭語:生命]+ log[語根:話す]+ -ical[形容詞接尾辞:〜に関する]
→ 生命の話しに関する → (形) 生物学の

psychological /sàikəlɑ́dʒikl/

psycho-[接頭語:心]+ log[語根:話す]+ -ical[形容詞接尾辞:〜に関する]
→ 心の話しに関する → (形) 心理学の

political /pəlítikəl/

politics[単語:政治]+ -ical[形容詞接尾辞:〜に関する]
→ 政治に関する → (形) 政治の
⇨ policy /pɑ́ləsi/ (名) 政策

physical /fízikəl/

physics[単語:物理学]+ -ical[形容詞接尾辞:〜に関する]
→ 物理学に関する → (形) 物質の、身体の

economical /èkənɑ́mikəl/

economy[単語:経済]+ -ical[形容詞接尾辞:〜に関する]
→ 経済に関する → (形) 経済的な
⇨ economically /ìːkənɑ́mikəli /(economical + -ly[副詞接尾辞:〜に])→ (副) 経経済的に
⇨ economic /èkənɑ́mik/(economy + -ic[形容詞接尾辞:〜的])→ (形) 経済の

historical /histɔ́(ː)rikəl/

history[単語:歴史]+ -ical[形容詞接尾辞:〜に関する]
→ 歴史に関する → (形) 歴史の
⇨ historic /histɔ́(ː)rik /(history + -ic[形容詞接尾辞:〜的])→ (形) 歴史上重要な

mechanical /məkǽnikəl/

machine[単語:機械]+ -ical[形容詞接尾辞:〜に関する]
→ 機械に関する → (形) 機械の
⇨ mechanic /məkǽnik/(machine + -ic[接尾辞:〜的])→ (名) 機械工

technical /məkǽnikəl/

technic = technique[単語:技術]+ -ical[形容詞接尾辞:〜に関する]
→ 技術に関する → (形) 技術的な、専門的な

typical /típikəl/

type[単語:典型]+ -ical[形容詞接尾辞:〜に関する]
→ 典型に関する → (形) 典型的な

3.5. 接尾語「-ing」=(〜している)

接尾語の「-ing」は、「〜している」という意味を表す形容詞接尾語。

「outstanding」は、「out(外に)」を意味する接頭語の「out-」と、「stand(立つ)」を意味する語根の「sta」に、「-ing(〜している)」が結合して「外に出て立っている → 傑出した」という意味になった。

英語の語源:outstanding

pending /péndiŋ/

pend[語根:ぶら下がる]+ -ing[形容詞接尾辞:〜している]
→ ぶら下がっている → (形) 懸案の

promising /prɑ́məsiŋ/

pro-[接頭語:前へ]+ mis[語根:送る]+ -ing[形容詞接尾辞:〜している]
→ 前もって送っている → 約束している → (形) 前途有望な

misleading /mislíːdiŋ/

mis-[接頭語:誤って]+ lead[単語:導く]+ -ing[形容詞接尾辞:〜している]
→ 誤った方向に導いている → (形) 誤解を招きやすい

preceding /prisíːdiŋ/

pre-[接頭語:前に]+ cede = ceed[語根:行く]+ -ing[形容詞接尾辞:〜している]
→ 先に行っている → (形) ~に先行する

exceeding /iksíːdiŋ/

ex-[接頭語:外に]+ cede = ceed[語根:行く]+ -ing[形容詞接尾辞:〜している]
→ 外に行っている → (形) 過度の

overwhelming /òuvə(rh)wélmiŋ/

over-[接頭語:〜を超えて]+ whelm[単語:圧倒する]+ -ing[形容詞接尾辞:〜している]
→超えて圧倒している → (形) 計りきれないほどの

3.6. 接尾語「-ward」=(方向)

接尾語の「-ward」は、「方向に」という意味を表す副詞接尾語。

「forward」は、「before(先の)」を意味する接頭語の「for-」に「-ward(方向に)」が結合して「先の方向に → 前に」という意味になった。

英語の語源:forward

afterward /ǽftərwərd/

after[単語:後]+ -ward[副詞接尾辞:方向に]
→ 後の方向に → (副) その後に

upward /ʌ́pwərd/

up[単語:上]+ -ward[副詞接尾辞:方向に]
→ 上の方向に → (副) 上に
⇨ downward /dáunwərd/(down[単語:下]+ -ward[副詞接尾辞:方向に])→ (副) 下に

northward /nɔ́ːrθwərd/

north[単語:北]+ -ward[副詞接尾辞:方向に]
→ 北の方向に → (副) 北方に
⇨ southward /sáuθwərd/(south[単語:南]+ -ward[副詞接尾辞:方向に])→ (副) 南方に
⇨ eastward /íːstwərd/(east[単語:東]+ -ward[副詞接尾辞:方向に])→ (副) 東方に
⇨ westward /wéstwərd/(west[単語:西]+ -ward[副詞接尾辞:方向に])→ (副) 西方に

leftward /léftwərd/

left[単語:左]+ -ward[副詞接尾辞:方向に]
→ 左の方向に → (副) 左側に
⇨ rightward /ráitwərd/(right[単語:右]+ -ward[副詞接尾辞:方向に])→ (副) 右側に

onward /ɑ́nwərd/

on- = ob-[接頭語:〜に向かって]+ -ward[副詞接尾辞:方向に]
→ 〜に向かった方向に → (副) 前方に

awkward /ɔ́ːkwərd/

awk[語根:間違い]+ -ward[接尾辞:方向に]
→ 間違いの方向の → (形) 不器用な

3.7. 接尾語「-en」=(〜にする)

接尾語の「-en」は、「〜にする」という意味を表す動詞接尾語。

「strengthen」は、「strength(強さ)」を意味する単語に「-en」が結合して「強くする → 強化する」という意味になった。

英語の語源:strengthen

weaken /wíːkn/

weak[単語:弱い]+ -en[動詞接尾辞:〜にする]
→ 弱くする → (動) 弱める

fasten /fǽsn/

fast[単語:固定した]+ -en[動詞接尾辞:〜にする]
→ 固定する → (動) 留める
⇨ fastener /fǽsənər/(fasten[単語:留める]+ -er[名詞接尾辞:人・もの])→ (名) 締め具

sharpen /ʃɑ́ːrpn/

sharp[単語:鋭い]+ -en[動詞接尾辞:〜にする]
→ 鋭くする → (動) とがらせる
⇨ sharpener /ʃɑ́ːrpnər/(sharpen[単語:とがらせる]+ -er[名詞接尾辞:人・もの])→ (名) 研ぎ道具

shorten /ʃɔ́ːrtn/

short[単語:短い]+ -en[動詞接尾辞:〜にする]
→ (動) 短くする

darken /dɑ́ːrkən/

dark[単語:闇]+ -en[動詞接尾辞:〜にする]
→ 闇にする → (動) 暗くする

harden /hɑ́ːrdn/

hard[単語:硬い]+ -en[動詞接尾辞:〜にする]
→ (動) 固くする

threaten /θrétn/

threat[単語:脅迫]+ -en[動詞接尾辞:〜にする]
→ (動) 脅す

3.8. 接尾語「-ize」=(〜化する)

接尾語の「-ize」は、「〜化する」という意味を表す動詞接尾語。

「finalize」は、「終わる(end)」を意味する語根である「fin」と「こと、もの」を意味する名詞接尾語である「-al」に「-ize」が結合して「終わりにする → 仕上げる」という意味になった。

英語の語源:finalize

advertise /ǽdvərtàiz/

ad-[接頭語:〜へ]+ vert[語根:向く]+ -ize[動詞接尾辞:〜化する]
→ 〜に向けさせる → (動) 宣伝をする

apologize /əpɑ́lədʒi/

apo-[接頭語:離れて]+ log[語根:話す]+ -ize[動詞接尾辞:〜化する]
→ 逃れるために話す → (動) 謝罪する

maximize /mǽksəmàiz/

max[語根:大きい]+ -ize[動詞接尾辞:〜化する]
→ 大きくする → (動) 最大化する

minimize /mínəmàiz/

mini[語根:小さい]+ -ize[動詞接尾辞:〜化する]
→ 小さくする → (動) 最小化する

modernize /mɑ́dərnàiz/

modern[単語:現代の]+ -ize[動詞接尾辞:〜化する]
→ 現代化する → (動) 現代/近代化する
⇨ modernization /mɑ́dərnàizéiʃən/(modernize[単語:近代化する]+ -tion[名詞接尾辞:もの・こと])→ (名) 現代/近代化

stabilize /stéibəlàiz/

sta[語根:立つ]+ -able[形容詞接尾辞:〜できる]+ -ize[形容詞接尾辞:〜化する]
→ 立つことができるようにする → (動) 安定させる

visualize /víʒuəlàiz/

vis[語根:見る]+ -al[名詞接尾辞:もの・こと]+ -ize[形容詞接尾辞:〜化する]
→ 見えること化する → (動) 思い浮かべる

synchronize /síŋkrənàiz/

syn-[接頭語:共に]+ chron[語根:時間]+ -ize[形容詞接尾辞:〜化する]
→ 時間を一緒にする → (動) ~の動きを同期させる
⇨ synchronized swimming (名) シンクロナイズド・スイミング

3.9. 接尾語「-cle」=(一つのもの)

接尾語の「-cle」は、「一つのもの」という意味を表す名詞接尾語。

「miracle」は、「驚く(wonder)」を意味する語根である「mir」に「-cle」が結合して「驚くもの → 奇跡」という意味になった。

英語の語源:miracle

article /ɑ́ːrtikl/

art[単語:手仕事]+ -cle[名詞接尾辞:一つのもの]
→ 手仕事の一つ → (名) 記事、条項

obstacle /ɑ́bstəkl/

ob-[接頭語:〜に反対して]+ sta[語根:立つ]+ -cle[名詞接尾辞:一つのもの]
→ 反対に立っているもの → (名) 障害

spectacle /spéktəkl/

spect[語根:見る]+ -cle[名詞接尾辞:一つのもの]
→ 見えるもの → (名) 光景

vehicle /víːəkl/

veh[語根:運ぶ]+ -cle[名詞接尾辞:一つのもの]
→ 運ぶもの → (名) 乗り物

particle /pɑ́ːrtikl/

part[語根:分ける]+ -cle[名詞接尾辞:一つのもの]
→ 分かれた個体 → (名) (微)粒子

3.10. 接尾語「-ee」=(〜される人)

接尾語の「-ee」は、「〜される人」という意味を表す名詞接尾語。

「employee」は、「employ(雇用する)」を意味する単語に「-ee」が結合して「雇用される人 → 従業員」という意味になった。

英語の語源:employee

⇨ employer /emplɔ́iər/(employ(雇用する) + -er[名詞接尾辞:人])→ (名) 雇用主

interviewee /ìntərvjuːíː/

inter-[接頭語:間に]+ view[単語:見る]+ -ee[名詞接尾辞:〜される人]
→ 間で見られる人 → (名) 面接を受ける人
⇨ interviewer /ntərvjùːər/(interview[単語:面接]+ -er[名詞接尾辞:人])→ (名) 面接官

trainee /treiníː/

train[単語:訓練する]+ -ee[名詞接尾辞:〜される人]
→ 訓練される人 → (名) 訓練生
⇨ trainer /tréinər/(train[単語:訓練する]+ -er[名詞接尾辞:人])→ (名) 訓練する人

examinee /igzæ̀məníː/

examin[単語:試験する]+ -ee[名詞接尾辞:〜される人]
→ 試験される人 → (名) 試験を受ける人
⇨ examiner /igzǽmənər/(examin[単語:試験する]+ -er[名詞接尾辞:人])→ (名) 験官

committee /kəmíti/

com-[接頭語:完全に]+ mit[語根:送る]+ -ee[名詞接尾辞:〜される人]
→ 完全に送られる人 → 委ねられる人 → (名) 委員会

referee /rèfərí/

re-[接頭語:後ろへ]+ fer[語根:運ぶ]+ -ee[名詞接尾辞:〜される人]
→ 運び戻される人 → 参照される人 → (名) レフリー

refugee /rèfjudʒíː/

re-[接頭語:後ろへ]+ fug[語根:逃げる]+ -ee[名詞接尾辞:〜される人]
→ 逃げ返される人 → (名) 難民

4. 英語の接尾語|まとめ

接尾語については、ここで紹介した15(復習の5つを含む)を覚えておけば十分だ。ここで紹介した以外にも数多くの接尾語がある。しかし、それらのほとんどが既に知っているもの、もしくは、覚えられる単語が少ない、汎用性の低いものばかりだからだ。汎用性が低い語源を覚えることは逆に非効率となるので注意が必要だ。

語源は掘り下げようと思えばいくらでも掘り下げることができる。奥が深いのだ。しかし、英単語を効率的に覚えるという本来の目的を忘れないで頂きたい。

なお、ステップアップ版は、この接尾語版の他に接頭語版もある。興味のある方は「英語の接頭語|ステップアップ13選!大人の英単語は語源で効率的に学習」も是非お読み頂きたい。「語根」については「英語の語幹(語根)|英単語は暗記より語源!ステップアップ20選」を参考にして頂きたい。

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基本の62の語源で819個の重要単語(重複除く)が覚えられます!「単語がなかなか覚えられない…」とお悩みの初・中級者の方におすすめです!上級者の方は基礎単語力の確認にご使用ください。

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執筆者プロフィール
小柳 恒一
  • 1999年ロンドン大学大学院ロンドン・ビジネス・スクールにてMBA取得。1997年TOEFL630点取得。2003年TOEIC990点取得。2004年米国公認会計士試験合格。2010年4月中小企業診断士登録。
  • 2000年よりリーマン・ブラザーズ等にて13年以上M&Aのアドバイザリー業務に携わる。
  • 2010年より中堅・中小企業を対象とした事業継承M&Aコンサルティング事業を開始。
  • 2013年よりThe English Clubの前身となるEnglish Tutors Network事業を開始。
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徹底して科学的根拠にこだわったThe English Clubの英語学習法は、
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